「ロフトが多いと飛ばない」——そう思っていませんか?
ドライバーロフトは平均が10度前後で、男性だと9度や9.5度をチョイスしている方も沢山います。多くの男性にとって、11度以上のロフトは「球が上がり過ぎる」「飛ばなそう」というイメージが強いと思います。
今回は「飛距離が伸びるロフトの黄金バランス」について、やさしく解説します。
実は、あなたのヘッドスピードに合わせたロフトこそ、最も飛ぶロフトなんです。
■ 「ロフトが多いと飛ばない」は本当?
一昔前までは、「ロフトが少ない方が飛ぶ」というのが定説でした。
しかし現在の弾道測定データでは、
“適正ロフト”を選ぶ方がキャリーが伸びることが分かっています。
ロフトを減らすと確かに打ち出し角は低くなりますが、
その分バックスピンが減って、ボールが途中で失速してしまう場合があるのです。
つまり——
「ロフトを立てる=強い球が出る」ではなく、
「ロフトを合わせる=最も遠くまで飛ぶ」が正解です。
■ 飛距離を決める3つの要素
ドライバーの飛距離は、次の3つの要素で決まります。
① 打ち出し角(Launch Angle)
ボールがどの角度で飛び出すか。
高すぎても低すぎてもNG。
最適な打ち出し角はヘッドスピードに依存します。
アマチュアゴルファーの理想は 13〜15°前後。
② バックスピン量(Backspin)
空中でボールを支える「浮力」。
適正スピン量は 2200〜2800rpm。
少なすぎると失速、多すぎると吹き上がり。
③ ボールスピード(Ball Speed)
インパクト時のエネルギー量。
同じスピードでも、打ち出し角とスピンのバランス次第で飛距離は大きく変わります。
■ ロフトが飛距離に与える影響
ロフト角を上げると、弾道は高くなり、バックスピンも増えます。
ただし、「多ければ多いほど飛ぶ」というわけではありません。
スピン量が3000rpmを超えるとボールが吹き上がり、
前に進む力(ラン)が減ってしまいます。
逆に1000rpmを下回ると揚力が足りず、
途中で“ドロップ弾道”になりキャリーが落ちます。
つまり、あなたのスイングスピードに合わせてロフトを選ぶことが最大のポイントです。
下図はヘッドスピード33m/s・打ち出し角13度 のスピン量によるキャリー変化の相関図です。
スピンが無い状態だと極端にキャリーが減り、2800回転では約150ヤードのキャリーイメージとなっています。

■ 理想の飛距離ロフトを探る
ここで、TrackMan社・PING社などの弾道データをもとにした
ヘッドスピード別の理想ロフト目安を見てみましょう。
| ヘッドスピード | 推奨ロフト角 | 理想打ち出し角 | バックスピン量 |
|---|---|---|---|
| 50m/s以上(上級者) | 9〜10° | 11〜13° | 2100〜2300rpm |
| 45m/s前後(中級者) | 10〜11.5° | 13〜14° | 2300〜2500rpm |
| 40m/s前後(アベレージ) | 11.5〜12.5° | 14〜15° | 2500〜2700rpm |
| 35m/s前後(シニア層) | 12〜14° | 15〜17° | 2700〜3000rpm |
この表から分かる通り、
ヘッドスピードが遅いほど、ロフトを増やすことで飛距離が伸びる傾向があります。
■ シニアゴルファーにベストなロフトは?
ヘッドスピードが33〜35m/s前後のシニアゴルファーにとって、
最適なドライバーのロフトは 11〜14° の範囲です。
(ヘッドの入射角が平行もしくはアッパー3度程度の場合)
この角度なら、
・打ち出し角がしっかり取れる
・適正スピンでキャリーが伸びる
・ボールが高く上がるのでランも稼げる
結果として、「総飛距離」が最も伸びるというデータが出ています。
たとえば、TrackManのPerformance Studyでは飛距離最大化の手段として打ち出し角を3度程度アップする事でキャリーを約10ヤード伸ばす事ができる例を挙げています。
(※参考:TrackMan Performance Study)
■ 実際の試打で見えてくること
試打をするときは、「打ち出し角」と「回転数」に注目してください。
弾道測定器(Trackman、GC4、スカイトラックなど)で
打ち出し角が14〜16°、スピン量が2500〜2800rpm前後ならベストバランスです。
「球が高く上がる=飛ばない」ではありません。
むしろ、キャリー(空中距離)が伸びる方が総飛距離も伸びるのです。
■ まとめ:ロフトは“やさしさ”と“飛距離”を両立させるカギ!
・ロフトを上げるとバックスピンが増え、キャリーが伸びる
・ヘッドスピードに合ったロフトが一番飛ぶ
・シニアは10.5〜13°が黄金バランス
「高ロフト=やさしい」だけでなく、
“高ロフト=飛ぶ” という事実を知ることで、
ドライバー選びがぐっと楽になります。



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